┃ GERMAN PAVILLION - Mies van der Rohe
ミースファンデルローエの設計によるバルセロナ万国博覧会のドイツ館は、1929年に完成しますミースファンデルローエのヨーロッパでの設計活動を区切る重要な建築であり「less
is more」(少ないことはより多くのことを意味する」「ディテールは神に宿る」といったミースの透徹する美学が存分に表現されたいます。ミニマリズムや、モノ派と呼ばれるような建築の原点がここにあります。
┃ 1090mmのモデュール
┃ 近代建築のプロトタイプ
建築の平面は1090mm四方の床のトラバーチン(多孔質の大理石)のモデュールにのって決められています。図面はあたかも積み木の絵のように迷いなく書くことができます。この床のグリットが平面に広がってゆき均質な空間としての力を生み出しています。
┃ 開いて閉じること、閉じて開くこと
ミースファンデルローエの住宅の壁の扱いは変化してゆきます。パヴィリオン以前の田園住宅の計画案などは、壁で囲われた印象の強いコートハウス的な作り方でした。そして後年には、ファンスワース邸のフレームを顕しガラスで4方隔てるような開放的な考え方も示すに至ります。このパヴィリオンではその中間的な位置づけといいましょうか、ガラスの開放的な部分と壁の閉鎖的な部分がそれぞれせめぎあいながらバランスしている瞬間をとらえたと言う気がして非常に興味深いものです。
壁の配置はそれぞれが絶妙に呼応しながら囲われているとも開いてるともいいがたい絶妙なバランスで配置されています。自然な人の流れや、視点の移り変わりが計算されつくされており、求心的ではなく常にそこから外へと流動的なと向かわせる空間は、外部とも内部ともつかない緊張感を与えています。